近年、スマートフォンユーザーによるアクセスが増加しているため、AMPの実装が話題となっている会社もあるでしょう。AMPを導入すれば、ウェブサイトの表示速度が格段に向上するため、「検索結果に影響を与える要素となっている…」と、ウェブ担当者の間でも注目の的となっています。

しかし、一般的なマーケティング用語と比較すれば、AMPの認知度は、まだまだ低いです。もしかして、下記のようなことをお考えではないですか?

  • AMP について、まったく知らないので勉強しておきたい…。
  • AMP を実装すると、どんなメリットがあるのか、そして、検索順位に影響を与える要素なのか知っておきたい…。
  • AMP は、自社のウェブサイトに必ず実装すべきなのか知っておきたい…。

もし、何か1つでも自分と思い当たることがある場合は、本記事を最後まで興味を持って読んでいただけると思います。今回は、AMPとは、一体どんなものなのか、サイトの表示速度を上げると検索エンジンで良い影響があるのかについて解説します。

AMPとは、一体どんなもの?

AMPとは、「Accelerated Mobile Pages」の略称で、スマートフォンなどのモバイルページを高速で表示するために用いられる技術や指標を指す用語です。一般的に、ウェブ担当者の間では、アンプやエーエムピーと呼ばれています。

AMPの概念は、GoogleやTwitterのモバイルデバイスによるウェブサイトの表示速度を高速化するためのプロジェクトで生まれました。そこで定められた考え方の枠組みのことを、AMP HTMLフレームワークといいます。

AMPプロジェクトは、ユーザー体験の向上を目的として進められ、2016年2月24日にGoogle検索で対応がスタートしました。そこから、一気に世界中に認知度が拡大し、検索エンジンに影響を与えかねない要素として、数多くの企業で導入検討が継続的に行われています。

各種主要プラットフォームは、どんな見解なのか

GoogleがAMPを意識し始めたことで、検索エンジンのあり方が変わろうとしています。各種主要媒体とされるAMPのプラットフォームは、どのように変化していくのでしょうか。主要媒体とされるものをいくつかピックアップして、AMPに対する見解を探ってみたいと思います。

GoogleによるAMPの見解

AMPに対するGoogleの見解は、どのようなものなのでしょうか。プロジェクトは、2015年にはスタートしており、当初からスマートフォン枠があります。そして、2016年10月には、スマートフォンによる通常の検索結果にAMP対応が行われました。AMP対応済みのものには、「AMPラベル」が表示されるため、通常の自然検索結果と区別することができます。

Yahoo!によるAMPの見解

Yahoo!は、Googleと検索結果が統合されているため、AMPマークの表記は、ほとんど同じです。Yahoo!は、公式発表において、AMPに対応することを明確に発表しており、すでに導入が開始されています。Yahoo!のAMPは、Googleの検索エンジンと同様に、AMPマークが表記されるようになっています。

はてなブックマークによるAMPの見解

無料ブログでもおなじみのソーシャルブックマークサービスを提供する「はてなブックマーク」でも、AMP対応が開始されています。AMPマークを確認するためには、はてなブックマークサービスのアプリ版を立ち上げなければいけません。アプリ版で閲覧すると、AMPマークはいくつか表記されています。

しかしながら、何を基準としてAMPマークが表記されているのでしょうか。現状のはてなブックマークサービスのアルゴリズムから考察すれば、AMPマークが表示されるのは、人気・新着エントリーに入ることが条件となっているようです。ちなみに、AMPブックマークが表記されたコンテンツをクリックすると、非常に速いスピードでコンテンツページへアクセスできます。

なぜ、AMPは、高速でブラウザ表示ができるの?

一度AMPページにアクセスすれば、そのブラウジングスピードに誰もが驚きます。しかしながら、なぜこれほどまでに高速ブラウジングができるのでしょうか?実は、AMPは、高速表示を可能とするため3つの要素で構成されています。その3要素は、下記に記載する通りです。

AMPを構成する3要素
1.AMP HTML
2.AMP CDN
3.AMP JS

それでは、それぞれのAMPの構成要素について、簡単に説明していきます。

AMP HTML

HTML5をベースとしたAMP専用に簡略化されたHTMLコードのことをAMP HTMLといいます。AMP HTMLは、AMP用に独自でカスタマイズされており、通常のHTMLでは見られないポイントがいくつかあります。そのポイントとは、下記の通りです。

AMP HTMLで定められた独自のコーディングルール
HTML要素には、またはと記述しなければいけない。
通常、画像を用いる場合、を利用するが、と記述しなければいけない。
画像をコーディングで記述する場合は、heightによって高さを指定する。横幅には、widthを用いて、サイズを指定しなければいけない。
外部CSSを読み込むことができない。

HTMLコーディングに親しみを持っている方にとって、これらの制限は、非常に窮屈だと感じるでしょう。実際には、このようなルール以外にも、まだまだたくさんの決まりがあります。その詳細については、AMPの公式サイトで確認してください。

AMP公式サイト
https://www.ampproject.org/

AMP CDN

AMPプロジェクトが提供しているコンテンツデリバリーネットワークのことを、AMP CDNといいます。これが、CDNにコンテンツを配信する役割を担っているため、自然と負荷分散が発生し、ブラウジングの高速化が実現できます。少し、イメージしづらい方は、「AMP CDNがAMPに特化したCDNとなっている。」と説明すると、ご理解いただけるかと思います。

AMP コンテンツがAMP CDNに情報がキャッシュされることで、その対象ページは、AMPページとして高速表示することができます。

AMP JS

レンダリングやリソースの読み込みを実行できるJavaScriptライブラリで非同期で読みだすことで高速ブラウジングを実現することをAMP JSといいます。AMP JSによる技術を導入すれば、ブラウザが読み込む情報に対して、自動的に優先順位が付けられるため、体感速度を向上させることができます。

AMPを導入することで得られるメリットとは?

まだまだ、未知数なところがあるAMPですが、実際に導入してみると、どんなメリットを得ることができるのでしょうか?AMPを導入するメリットをいくつかピックアップしていきます。

高速ブラウジングが可能となる

AMPを導入すれば、処理速度の遅いJavaScriptの使用を制限することができます。これによって、広告などの読み込みに時間がかかるJavaScriptを利用する必要がなくなるため、アニメーションや動画コンテンツなどをすぐに読み込むことができます。

AMPには、独自のルールがあります。それは、AMPが事前に定義したJavaScriptに限り使用できるというものです。最初のページに対して、2度目以降にアクセスする際は、すでにキャッシュが残っているため、今までよりも確実に高速ブラウジングが可能となります。

通常の検索枠とは、別表示にできる

これは、必ずできるわけではないのですが、ウェブサイトをAMP対応させると、Googleを利用したモバイル検索で、カルーセル表示にすることができます。やはり、自社コンテンツが検索エンジンでカルーセル表示されると、非常に目立ちます。
もし、カルーセル表示された場合は、コンテンツ部分に「AMP」と表記されます。このページをクリックするとAMPページにアクセスできるため、高速ブラウジングが可能となります。

ユーザービリティが格段に向上する

AMPを利用すれば、ウェブサイトの表示速度が格段に向上するため、ユーザービリティが上がります。2015年の12月にGoogleが主催したモバイルカンファレンスでは、下記のような興味深いデータが紹介されました。

表示時間と直帰率の関係性
表示時間2.4秒 ― 直帰率13%
表示時間3.3秒 ― 直帰率20%
表示時間9.9秒 ― 直帰率58%

上記のように、ウェブサイトの表示速度を数秒上げるだけで、直帰率に大きな差が出ます。ウェブサイトをAMP対応することで、どんなページを閲覧しても読み込みスピードが速くなるため、検索ユーザーが閲覧時にストレスをまったく感じません。よって、ユーザービリティに大きく貢献します。

検索結果で上位表示できる可能性が高くなる

これは、今回のメインテーマとも大きくかかわってくる部分ですが、AMP対応を進めることで、検索結果で上位表示できる可能性が、高くなります。なぜなら、高速ブラウジングが可能となり、ユーザービリティが向上するため、Googleにとって好ましいウェブサイト設計となるからです。

しかし、Googleの公式フォーラムを閲覧しても、「ウェブサイトにAMPを実装すれば、SEO効果が高まる。」と明言されていないため、AMPによる直接的な効果はないと考えて良いでしょう。

ただし、AMP対応のウェブサイトであれば、カルーセル部分に表示されるため、安定したアクセスが見込めます。今後、GoogleがSEOに影響を与える要因として、アルゴリズムにいつ加えてもおかしくないため、可能なら対策をしておいた方が良いでしょう。

AMPを導入することで生じるデメリット

一方で、AMPを導入すれば、どのようなデメリットが生じるのでしょうか。AMPを導入することで生じるデメリットについて、いくつかピックアップしてみます。

AMPを実装するとコンテンツが表示されないことがある

ウェブサイトにAMPを適用すれば、高速ブラウジングが可能となるものの、表示させたいコンテンツやデザインが、まったく掲載されない状態となることがあります。特に、このような問題は、コンテンツを二次利用することで発生する傾向があります。

この問題に対処するためには、AMPの禁止事項について確認し、どんなタグが問題となるのか把握しておくことが大切です。自社のウェブサイトにAMPを実装する際は、禁止されたタグを削除・変更して、コンテンツが適切に表示できるように修正しなければいけません。

広告タグの利用に制限がある

AMP対応を行うと、使用可能な広告タグに制限がかけられるため、定められた広告配信者の広告タグしか利用することができません。ちなみに、現状で利用可能な広告配信業者は、下記の通りです。

  • AdSense
  • AdReactor
  • A9
  • AdTech
  • i-mobile
  • Doubleclick

上記以外にも、利用可能な広告配信業者は、定期的に続々と追加されていきますので確認しておきましょう。ちなみに、今回ご紹介させていただいた広告配信業者のタグを利用するときは、HTTPSで作成し、安全に高速表示させることを心がけてください。

AMPに向いているコンテンツ・向いていないコンテンツ

ここまでAMPに関する概要について読み進めれば、自社コンテンツをAMP化してみたいと考える方もいるでしょう。AMPは、どんなコンテンツにも対応しているわけではありません。

現時点で、AMP対応コンテンツは、「動画」と「記事コンテンツ(article)」に限られています。そのため、自社のウェブサイトが、キュレーションメディアやニュース記事であれば、AMPコンテンツとして高い確率で表示されやすくなります。

「じゃあ、自社のウェブサイトがキュレーションメディアやニュース記事じゃなかったら、AMP対応にする意味がないんじゃないの?」と、思うかもしれません。決して、そんなことはありません!

ちなみに、世界で最大のネットオークションサービスを展開するeBayは、AMPを導入しました。これが、世界中で大きな話題となっており、その導入理由は、マーケティング担当者として非常に納得できるものでした。

eBayがAMP対応にした理由とは?

なぜ、eBayは、まだまだ未知数とされているAMP対応に先陣をきってふみいったのでしょうか?もちろん、先ほども説明したように、AMPページでは、「ショッピングカートに入れる」といった動作はできません。しかし、インターネットを利用してさまざまな商品を閲覧する際、ページの表示速度が遅く、別のページにアクセスするたびに時間がかかっていては、ユーザーに負担をかけることになります。

しかし、AMP対応にすることで、スムーズにウェブサイト内を巡回することができるため、ユーザービリティが向上し、ハイレベルなユーザーエクスペリエンス(訪問者の体験)が実現可能なものとなりました。

実際に、eBayのエンジニアリングディレクターを務めるSenthil Padmanabhan氏は、AMP対応に対して、「モバイルデバイスから製品検索を実行する際、検索ユーザーは必要な情報を入手することに苦労することがある。」と述べています。その理由として、「モバイルネットワークは通信速度が遅いことがあるからだ。そういった状況こそ、AMPが力を発揮する。」と述べています。
eBayは、AMP対応にふみきったことで、検索ユーザーのデバイスに合わせた高速ブラウジングが可能となり、顧客満足度が格段に向上したことは、言うまでもありません。

モバイルフレンドリーアップデートと何か違うのか

スマートフォンページの最適化と聞けば、モバイルフレンドリーアップデートと同じものだと認識される方もいるでしょう。しかし、プロジェクトもまったく異なりますし、優先順位もモバイルフレンドリーの方が圧倒的に高いです。
実際に、モバイルフレンドリーに対応していないウェブサイトは、検索結果で順位を引き下げられてしまいますので、注意が必要です。
現段階で、AMP対応をしていないからといって、検索順位を下げられるようなことはありません。しかしながら、AMP対応をすることで、モバイル対応をすることになりますので、モバイルページのSEOスコアが上がると考えてよいでしょう。

【HTMLコーダー必見!】AMP対応にするための正しい手順!

モバイルページのユーザービリティの向上のために、AMP対応にしたいという方のために、その方法をご紹介します。これから説明することは、HTMLやCSSといった専門的なコーディングの知識が必要です。素人判断で、HTMLコードを変更すると、もとに戻せなくなる可能性があります。
必ず、社内のシステムエンジニアやHTMLコーディングができる方に、指示を求めてください。AMP対応にするための正しい手順について説明しますが、何かバグが発生した場合でも自己責任となりますので、当社に責任はないことを明示しておきます。

修正前に、コードのすべてメモ帳に保存(バックアップを取得)

AMP対応にしても、上手くコンテンツが掲載されず、デザインが崩れてしまうことがあります。どんな事態になったとしても、もとの状態に戻せるように、すべてのデータのバックアップを取得しておくようにしてください。
また、HTMLコードを書き変える際は、問題の所在がすぐに把握できるように、書き変える前のコードをメモ帳に保存しておきましょう。

AMPページを作成するための基本テンプレート

まず、基本となるHTMLコードをご紹介します。HTMLの記述内容ですが、AMT対応にするうえで、必要最低限の記述しかされておりません。「HTMLコードをコピペして、大丈夫なの?」と、思われるかもしれませんが、AMPには厳しいルールがあるため、タグ内で使用する要素は、下記の情報をコピーしたもので問題ありません。

<!doctype html>
<html amp lang="ja">
  <head>
    <meta charset="utf-8">
    <title>【ウェブサイトのタイトルが入ります。】</title>
    <link rel="canonical" href="http://example.ampproject.org/article-metadata.html">
    <meta name="viewport" content="width=device-width,minimum-scale=1,initial-scale=1">
    <script type="application/ld+json">
      {
        "@context": "http://schema.org",
        "@type": "NewsArticle",
        "headline": "Open-source framework for publishing content",
        "datePublished": "2015-10-07T12:02:41Z",
        "image": [
          "logo.jpg"
        ]
      }
    </script>
    <style amp-boilerplate>body{-webkit-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;-moz-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;-ms-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both}@-webkit-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-moz-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-ms-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-o-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}</style><noscript><style amp-boilerplate>body{-webkit-animation:none;-moz-animation:none;-ms-animation:none;animation:none}</style></noscript>
    <script async src="https://cdn.ampproject.org/v0.js"></script>
  </head>
  <body>
    <h1>【大見出しのタイトルをこの部分に入れます。】</h1>
  </body>
</html>

あなたがHTMLコーディングに慣れた方なら、いかにこのHTMLコードがシンプルにまとまっているかお分かりいただけるかと思います。
続いて、AMPのコーディングで求められるルールについて、先ほど紹介したコードと照らし合わせながら、分かりやすくご説明します。必ず知っておいてほしい、ポイントをいくつかご紹介します。

AMPで利用されるHTML宣言

普段から利用しているHTML宣言と、なんら変わりはありません。しっかりと確認すべきところは、ampとHTMLコードに記述されていることでしょう。

<!doctype html>
<html amp lang="ja">

せっかくですので、AMP専用のHTMLコードがどんなものか確認してください。実は、AMPを実装する場合、以下のような絵文字を利用することができます。下記のHTMLコードは、上記のコードと同じ働きをしますので、どちらでも好きな方を利用してください。

<!doctype html>
<html ⚡ lang="ja">

上記のかみなりのマークが、ampと同じ働きをします。

meta要素は、必ずUTF-8で指定しなければいけない

AMP対応にする際は、meta要素を必ずUTF-8で指定しなければいけません。なぜなら、AMPは、UTF-8以外には、対応していないからです。ビューポートと文字コードの指定を忘れてしまうと正確に動かなくなりエラーが表示されるため注意が必要です。

<meta charset="utf-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width,minimum-scale=1,initial-scale=1">

canonicalタグを利用してオリジナルページのURLを指定する

HTMLを用いてリレーションさせる際は、canonicalタグを利用してオリジナルページのURLを指定してください。ちなみに、canonicalタグを削除すると、エラーが表示されます。canonicalタグがなければ、クローラーに対して、オリジナルページだと明示することができなくなるため、必ず表記するようにしてください。

<link rel="canonical" href="http://example.ampproject.org/article-metadata.html">

JSON-LDでページの構造を正しく伝える

ここから少し難しくなりますが、HTMLコードの意味を概要だけ押さえるようにしてください。「schema.org」の「JSON-LD」を利用してHTMLコード内で指定すると、ページ内の構造をクローラーに対して正しく伝えることができます。このHTMLコードを削除すると、サーチコンソールでエラーが表示されます。
特に、難しく考える必要はなく、コピーして貼り付けてください。

<script type="application/ld+json">
  {
    "@context": "http://schema.org",
    "@type": "NewsArticle",
    "headline": "Open-source framework for publishing content",
    "datePublished": "2015-10-07T12:02:41Z",
    "image": [
      "logo.jpg"
    ]
  }
</script>

AMPの高速化を実現するためのタグ「boilerplate」

そもそも、ここで用いられる「boilerplate」とは、一体何なのでしょうか。この英単語を日本語訳すると、「定型文」や「決まった形」といった意味があります。実は、「boilerplate」こそが、AMPの高速化において非常に大切なタグとなっていますので、必ず記述するようにしてください。

<style amp-boilerplate>body{-webkit-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;-moz-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;-ms-animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both;animation:-amp-start 8s steps(1,end) 0s 1 normal both}@-webkit-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-moz-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-ms-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@-o-keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}@keyframes -amp-start{from{visibility:hidden}to{visibility:visible}}</style><noscript><style amp-boilerplate>body{-webkit-animation:none;-moz-animation:none;-ms-animation:none;animation:none}</style></noscript>

ライブラリを読み込ませるための記述

AMPを正確に表示させるためには、ライブラリを読み込ませるための記述をする必要があります。基本的には、タグ内の最後の部分に記述します。HTMLコードのパスを勝手に変更してしまうとエラーが表示されるため、細心の注意を払ってください。

<script async src="https://cdn.ampproject.org/v0.js"></script>

オリジナルページにタグを埋め込んでAMPの存在を知らせる

オリジナルページには、AMPの存在を知らせるためのタグを埋め込む必要があります。これにより、クローラーがAMPページの存在を認知してくれます。
スマートフォンサイトとパソコンサイトが別々に存在する場合は、アノテーションを用いて検索ユーザーを誘導しますが、あれとまったく同じ考え方です。

AMPの設定が正しくできているか確認する方法

実際に、HTMLコードを記述し、実装することができたのなら、正しく設定できているか確認していきましょう。AMPの設定を確認する方法ですが、下記の3つから選んでください。

  • Google Chromeのデベロッパーツールを利用する方法
  • 構造化データテストツールを利用する方法
  • サーチコンソールを利用する方法

それぞれ、AMPで用いたHTMLコードを確認する方法をご紹介します。

Google Chromeのデベロッパーツールを利用する方法

Google Chromeのデベロッパーツールを利用すれば、実装したAMPのHTMLコードを確認することができます。この方法なら、AMPが定めたルールに従って正確なコーディングができているか検証することが可能です。

【手順1】「#development=1」をAMPページのURLの末尾につけてウェブサイトを表示させる

まずは、記述内容や入力内容の要件に誤りがないか、要件を満たしているか確認するため、バリデーションモードに入ります。あなたが作成した、AMPのウェブサイトのURLが下記のようなものだったとしましょう。

【URL修正前】
https://example.com/amp/validation.html

【URL修正後】
https://example.com/amp/validation.html#development=1

上記のURLのように、「#development=1」をAMPページのURLの末尾につけることで、入力内容や記述内容の妥当性を確認していくことができます。

デベロッパーツールを起動する

次に紹介する方法を利用して、デベロッパーツールを起動してきます。2通りの方法がありますので、自身にとって都合の良い方を選んでください。

  • Ctrl + Shift + i (Windowsの方は、こちら) / Cmd + Opt + i (Macの方は、こちら)
  • [Google Chromeの設定](右上に表示されている3本線のバー)→[その他のツール] →[デベロッパー ツール]

Consoleメニューを選択しましょう!

デベロッパーツールが起動したら、Google Chrome内の「Console」メニューを選択してください。このとき、HTMLコードの1行目に「「Powered by AMP ⚡ HTML – Version xxxxxxx」と表示されていた場合は、検索エンジンがAMPページとして認知していることが分かります。もし、AMPページにエラーがある場合は、HTMLのコードエラーが発生しているため、問題のある箇所について確認し修正していく必要があります。

ちなみに、AMP HTMLの規約にのっとって、正確に記述されていれば、「AMP validation successful.」と表示されます。FirefoxでもHTMLコードのチェックができます。FirefoxのときもGoogle Chromeのときと同様に、URL部分に「#development=1」を必ず付けてください。

構造化データテストツールを利用する方法

GoogleがAMPの仕様を確認できる構造化データテストツールを公開していることをご存じですか?このツールに、AMPを実装したページURLを入力すると、HTML構造に問題がないかチェックすることができます。

現時点で、AMP記事は、通常の検査結果とは分離されています。主に、ニュースをメインとした記事コンテンツが、カルーセル部分に表示されます。そのため、「schema.org」を利用してGoogleが定めるように正確にマークアップしていないと、カルーセル部分に表示されない可能性があります。そのため、ウェブサイトでAMPの記事コンテンツを制作する場合は、「schema.org」による設定を忘れてはいけません。

サーチコンソールを利用する方法

サーチコンソールを利用した方法は、上記で紹介した方法と比べると、技術的に新しいです。従来のサーチコンソールであれば、「Accelerated Mobile Pages (AMP)」といった機能は、搭載されていませんでした。
今回、ある特定の場所に参加したユーザーしか利用することができなかったプレビュー版のツールを、一般向けに公開したことで、サーチコンソールの利用の幅が大きくなりました。
しかし、この方法は非常に上級者向きですので、あまりおすすめしません。この方法に関しては、サーチコンソールにそのような機能が搭載されているといった程度で構いませんので記憶にとめておきましょう。

AMP対応で発生したエラー修正後に、やるべきこと

もし、上記の方法を利用して、HTMLコードにエラーがいくつか見つかった場合は、エラーがゼロになるまで修正しなければいけません。
このとき、エラーを修正することが難しければ、バックアップファイルを利用して、もとの状態に戻しましょう。
このとき、HTMLエラーの修正が完了した場合は、どうすれば良いのでしょうか?やるべきことや知っておいた方が良いことについてご説明します。

修正部分がクロールされるまで待機する

AMPへ更新したからといって、すぐに更新内容が反映されるわけではありません。ちなみに、Googleボットは、「rel=amphtml」を見つけるとリレーションするAMPページも一緒にクロールしてくれます。そのため、AMP対応が反映されるまでに、多少の待機期間があることを理解しておいてください。

再クロールを促すためサイトマップを送信する

自社のウェブサイトのクロールにあまり時間をかけたくないという方もいるでしょう。そのような方は、サイトマップを送信して、クロールの頻度をあげてください。修正点が見つかり、HTMLコードを修正した場合は、と記述しておくと、優先的に再クロールしてくれます。

URLを「Fetch as Google」を利用して送信する

「Fetch as Google」に、URLをインデックス送信すれば、直接クローラーにインデックスを促すことができます。修正ページが少なく、特定のページに限定してインデックスを促したいときは、「Fetch as Google」を利用した方法がおすすめです。
しかし、一般的には、サイトマップの送信がもっとも適切な方法です。1つだけ気をつけなければいけないことがあります。それは、サイトマップの送信時にもとのページのURLを記述しなければいけないということです。このとき、誤ってAMPページのURLを送信しないように注意しましょう。

AMP対策のまとめ

現時点で、AMPが検索エンジンのランキングシグナルに対して絶対的に影響を与える要素だと明言することはできません。しかし、ウェブサイトをAMP対応にすることで、高速ブラウジングが可能となるため、ユーザービリティを向上させるための施策として非常に有効であることは明白です。

将来的に、AMPがランキングシグナルに影響を与える要素となることも十分に考えられますので、社内にHTMLコーダーやシステムエンジニアが在籍しているのであれば、ぜひAMPを導入してみてはどうでしょうか。