アドワーズに比較サイトを出稿する場合、どのようなランディングページが規約違反となってしまうのかを知っておく必要があります。多くの広告担当者の間で、「比較(ランキング)サイトの審査突破は、特に難しい。」と見聞きしますが、どうすれば無事審査に通過し広告を出稿できるようになるのでしょうか?

比較サイトは、アドワーズのルールを守りながら出稿すれば、必ず審査に通過できます。もしかして、アドワーズで比較サイトの出稿方法がわからず、下記のような状態になっていないでしょうか。

  • そもそも、比較サイトが審査に通らないものなのではないかと疑っている・・・。
  • 比較サイトを審査に通す場合、どのような注意点があるのか知っておきたい・・・。
  • どうしても比較サイトをアドワーズに出稿したい・・・。

もし、上記について自分と何かひとつでも思い当たることがある場合は、本記事を最後まで興味を持って読んでいただけると思います。今回は、アドワーズで比較(ランキング)サイトを出稿する場合の注意点について詳しく解説していきます。

アドワーズで比較サイトを審査に通すうえでの注意点から理解しよう!

アドワーズに広告を出稿する際、コンバージョンの出やすい比較サイトを利用したいという方も多いでしょう。しかし、想像以上に、なかなか審査に通りません。何度、審査を依頼しても不承認となってしまい、広告掲載を拒否されてしまうため、具体的な対策をしなければ前に進むことは難しいです。

もし、比較サイトが審査に通らない場合、どのようなことに気をつけながらサイトを作成すれば良いのでしょうか。ここでは、アドワーズで比較サイトを審査に通すうえでの注意点を確認していきます。

アドワーズで比較サイトが審査に通りづらいのは、本当なの?

正直、比較サイトが審査に通りづらいのは、たまたまではないかと感じたため、Google 広告のサポートチームが公開した情報を調べてみました。すると、比較系ランキングサイトは、他のウェブサイトへの紹介を最終目的としているため、審査のクリア条件を満たすことが難しいことがわかりました。

そのため、アドワーズでは、数多くの比較サイトを停止しているようです。では、どうすれば、審査にクリアできるのでしょうか?広告が停止されてしまう最大の原因は、“ブリッジページに該当するから”と記されています。

つまり、比較サイトをブリッジページにならないサイト設計にすれば、審査をクリアできるということです。

比較サイトに見受けられるブリッジページとは?

アドワーズでは、ブリッジページの掲載を禁止しています。そもそも、ブリッジページとは、どのようなサイトのことを指しているのでしょうか。ブリッジページとは、ランディングページにアクセスしたユーザーに対して有益なオリジナル性の高いコンテンツを提供することなく、別のドメインのウェブサイトへ誘導することを目的に作られたページやサイト構造を意味します。

よくアドワーズの審査に通過できない方から「自社の取り扱っている商品やサービスが悪いからですか?」「取り扱っているアフィリエイト広告に問題があるから、審査に通過しないのですか?」といった質問を受けることがあります。

ブリッジページである以上、ページ内の構造を変えない限りは、いつまでも問題を解決することはできません。

アドワーズでブリッジページが禁止されている理由

なぜ、ブリッジページの使用が禁止されているのでしょうか?それは、ブリッジページがアクセスを右から左に流しているにすぎないからです。つまり、そのような行為には、価値が存在しないため、審査で拒否されてしまうということです。

どのように考えても、ユーザーが検索によって直接公式ページにたどり着いた方が早いというのがGoogleの見解です。そこに、わざわざアドワーズをだしてしまうとユーザーを困惑させてしまいます。

ブリッジページを回避することは、できるの?

Googleは、ブリッジページについて、検索ユーザーのアクセスを他のウェブサイトに誘導する以外の機能性がほとんどないことについて強く言及しています。たとえば、家電比較サイトやITサービス比較サイト、投資情報サイトなどで、たった1つの業者を特別に紹介することは、一切認められていません。

これは、コンテンツマーケティングでありがちな問題だと思います。ある売りたい商品やサービスを単純に紹介していただけでは、必ずブリッジページに該当するといわれてしまいます。

そのため、Googleは、ランディングページに魅力的な機能を提供するべきだと解説しています。実際に、魅力的な機能が搭載されていれば、ブリッジページとはならずアドワーズの審査に通る事例が数多く報告されています。

ユーザーにとって、魅力的な機能のあるサイトとは?

ランディングページをブリッジページではなく、ユーザーにとって価値のあるページにするには、どうすれば良いのでしょうか?それに対して、Googleは、下記のような魅力的なコンテンツや機能を搭載すべきだと言及しています。

独自性の高いオリジナルのレビューを作成する

アドワーズで比較サイトを作成する際、ただ商品を紹介するだけになっていないのでしょうか?特に、リスティングやアドワーズ広告の運用経験の浅い方は、コンバージョンページへつながるURLボタンしか掲載していない印象です。

それでは、ブリッジページと判定されてしまう可能性が高くなります。ブリッジページによる掲載拒否を回避するには、独自性の高いオリジナルのレビューを作成してください。「登録する前に、知っておいて良かった。」と思えるものが良いです。

Googleは、価値のあるレビューページのことを、アクセスを右から左に流すサイトだとは考えていません。ありきたりな比較サイトでは、審査に通過できないため、価値あるレビューが紹介されている構造に作り変えましょう。

比較チャートを作成する

ランディングページに、比較チャートを作成して掲載すると、ブリッジページによる問題を回避できます。比較チャートを掲載するメリットは、下記の通りです。

  • 紹介している商品やサービスの特徴や性能を、素早く比較できる。
  • テキストではなく、視覚によってアピールできる。
  • 多種多様な商品やサービスの関係性がわかる。
  • 通常よりも、ユーザーの理解を促せる。

そもそも、チャートとは、図形やグラフのことです。現在は、有力なデザイナーにチャート作りに関する仕事を依頼しなくても、無料ツールを利用すれば簡単に作成できます。さまざまなカラーを使いがなら、テキストも組み合わせることで、わかりやすいチャートを作り、比較サイトに掲載しましょう。

段階別評価で紹介する

比較サイトに掲載している商品やサービスを段階別評価することで、どれが優れている商品なのかを、明確な根拠に基づいて紹介していくことができます。そもそも、段階別評価とは、どのようなものかご存知ですか?

段階別評価として、わかりやすい例をあげるのであれば、学校の通知表を思い出してみましょう。5段階などで、自分の特性について評価がくだされていたと思います。あのような段階別評価を入れると、数的な要素によって比較がしやすくなります。

段階別評価は、ブリッジページに有効なコンテンツとして評価されているため、積極的に利用していきましょう。

並び替え機能を搭載する

ランディングページに並び替え機能を搭載すると、ブリッジページと判定されづらくなります。並び替え機能を搭載するメリットは、下記の通りです。

  • たくさんの商品やサービスの中から目的とするものを自由に選びだせる。
  • サイトのユーザービリティが向上する。
  • いくつか条件を設定することで、パーソナライズ化できる。

このように、ランディングページに並び替え機能があるのと、ないのとでは、その機能性が大きく異なります。並び替え機能の搭載は、ユーザービリティの向上に大きく貢献するため、システムとして組み込んでいきましょう。

フィルタ機能で情報を制限する

情報は、たくさん表示すれば良いというわけではありません。検索エンジンからランディングページに訪問するユーザーに対して必要以上に情報を提供すると混乱を招いてしまう可能性が高いです。

そのため、フィルタ機能をうまく使用することで情報を制限していきましょう。フィルタ機能をランディングページに単体で搭載することで、ブリッジページであることを回避できるかもしれませんが、並び替え機能と一緒に組み込むことで、以前よりもユーザービリティが向上するでしょう。

アドワーズで拒否されるブリッジページの参考例を確認しよう!

毎年、アドワーズには、数多くのブリッジページが出稿されます。しかし、どのようなページがブリッジページに該当するのか、今ひとつイメージできないという方もいるでしょう。

ここでは、どのようなコンテンツ構成になっているとブリッジページに該当するのか、具体的な例をあげて紹介していきます。

比較サイトがブリッジページと判断される具体的な例

ランディングページを作成する際、商品やサービスを示す代表的な画像と公式サイトへつながるリンクだけが掲載されているページを作成していませんか?下記のような構成のランディングページは、ブリッジページだと判断されやすいです。

  • 【比較サイトのタイトル】
  • (1)商品やサービスの画像
  • 公式サイトへのテキストURL(ボタン画像URL)
  • (2)商品やサービスの画像
  • 公式サイトへのテキストURL
  • (3)商品やサービスの画像
  • 公式サイトへのテキストURL

上記のようなランディングページには、オリジナル性の高いレビューや段階的な評価項目を追加した方が良いでしょう。このままでは、アドワーズ広告にアクセスすることなく、公式サイトにアクセスした方が良かったと思われてしまう可能性が高いため、注意してください。

テキストコンテンツがあるのに拒否される比較サイトの例

上記の問題を解決するため、商品説明をしっかりと記述し、公式サイトの情報を参照しながら、コンテンツ量を豊富にすれば、ブリッジページと判断されることを回避できるのでしょうか?実は、テキストコンテンツを豊富に記述しても、アドワーズへの掲載を拒否されることがあります。その理由は、下記の通りです。

  • ランディングページに記述されていることは、公式ページに行けばわかるから。
  • 同業他社のウェブサイトを確認すれば、同じような情報が掲載されているから。
  • コンテンツの内容が有益であると判断できないから。

つまり、テキスト情報にオリジナル性やコンテンツとしての価値がなければ、どれだけ記述しても意味がないということです。そのため、上記の理由から公式サイトで紹介されている口コミをランディングページに掲載しても、ブリッジページだと判断されてしまいます。

比較サイトでもアドワーズの審査に通過できる例

アドワーズは、比較サイトでも下記のような特徴をもったランディングページについては、審査を通過させています。

  • さまざまな条件で検索できる高度な絞り込み機能が搭載されている。
  • 必要な資料をまとめて請求できる機能が搭載されている。
  • ユーザーが高い興味や関心を寄せている商品やサービスをピックアップし、パーソナライズする機能が搭載されている。
  • フィルタ機能によって、不必要な情報を削除できる。

上記のような機能が比較サイトの中に標準的に搭載されていれば、審査に通過できる可能性が高いです。HTMLコーディングなどの専門的な知識がなければ、これらのすべての機能を搭載することはできませんが、プラグインなどをうまく利用しながらユーザーにとって有益性の高いページを目指してください。

ユーザーに明確な価値さえ提供できていれば、最終的にコンバージョンページへ誘導することになっていたとしても、ブリッジページによる違反があると判断されません。

ブリッジページによる違反を回避できるランディングページを考案する

比較サイトでも、ブリッジページに該当する違反を起こさなければ、確実に審査に通過できます。ここでは、クレジットカードの比較サイトをアドワーズに申請するなら、どうするべきかを考えていきます。その場合、下記のステップでランディングページを構成していきます。

  • ステップ1:学生向けやビジネス向けなど、ユーザーとは関係のない情報を消すため、フィルタ機能を搭載する。
  • ステップ2:自分自身の年齢や職業、利用目的に応じて、最適なものがピックアップされる並び替え機能を搭載する。
  • ステップ3:クレジットカード会社の具体的な資料をすぐにダウンロードできるようにしておく。
  • ステップ4:クレジットカードの利用を検討するユーザーに、自分自身が感じた利用体験を記述しておく。

これらのことがすべて守れているのなら、アドワーズの審査に通過できるでしょう。そもそも、比較サイトがダメというわけではないため、トライ&エラーを繰り返しながら、どうすれば審査に通過できるのか考えていくことが大切です。

アドワーズで比較(ランキング)サイトを出稿する場合の注意点のまとめ

今まで、比較(ランキング)サイトを作り、アドワーズに出稿しても審査に通過しなかった方は、ブリッジページによる違反行為に該当している可能性が高いです。つまり、ユーザーとって有益なページになっていないということです。

この問題を解決するには、ただ公式ページの情報をリライトして掲載するのではなく、価値のあるコンテンツを作り、使いやすさを意識した構成に改善しなければいけません。

実際に、比較(ランキング)サイトを審査に通過させるには、一定のスキルを持った技術者との連携が必要になりますので、今回作成した記事を参考に、足りない要素を補っていきましょう。