リスティング広告の運用者なら常にどうすれば効率良くアカウントを管理できるのか、試行錯誤されていると思います。管理によって発生する無駄や手間を軽減し、リスティング広告で売り上げを伸ばしていくのなら、アカウント構造の組み立て方について理解しておく必要があります。

はじめてリスティング広告の運用を任されているのなら、「どうって管理することが正解なんだろう?」と不安になってしまいますよね。もしかして、リスティング運用で管理がしやすくなるアカウント構造の組み立て方がわからないため、下記のような状態になっていないでしょうか。

  • リスティング広告の管理を任されたものの、やり方がまったくわからない・・・。
  • リスティング広告のアカウント構造に対する理解が非常にあやふやになっている・・・。
  • リスティング広告の正しい管理方法を習得し、アカウントを組み立てたい・・・。

もし、上記について自分と何かひとつでも思い当たることがある場合は、本記事を最後まで興味を持って読んでいただけると思います。今回は、リスティング運用で管理がしやすくなるアカウント構造の組み立て方について、詳しく解説していきます。

リスティング広告のアカウント構造の仕組み

リスティング運用で極力手間をかけることなくアカウントを運用していきたいのであれば、その構造の仕組みについて知っておきましょう。どんなふうに組み立てられているのか、具体的な成り立ちに対する理解がなければ、上手く運用することができません。

自分で管理がしやすいようにアカウント構造を組み立てたいのなら、広告に含まれる5つ要素に対して明確な理解を持ち管理していく必要があります。ここでは、リスティング広告のアカウント構造について詳しく確認していきます。

リスティング広告のアカウントを構成する5つの要素

インターネット広告の中でも作業内容が難しく、広告を掲載する前に挫折してしまうことが多いリスティング広告ですが、その広告を形成しているのは、たった5つの要素です。ちなみに、リスティング広告の基本的なアカウント構造は、下記のように成り立っています。

  • アカウント
  • キャンペーン
  • 広告グループ
  • キーワード
  • 広告

この5つ要素を、上手くコントロールできれば、検索結果からユーザーを集客できます。リスティング広告の最上級に位置するのは、アカウントです。その後、キャンペーン、広告グループと続き、その中にキーワードと広告の要素が含まれます。

これらのアカウント構造を理解したうえで、最上部の設定項目となるアカウントからその役割について理解していきましょう。

アカウントを構成する5つの要素の役割

それぞれのアカウントの構造を把握したら、それぞれの役割についても理解しておきましょう。ここでは、アカウントの含まれる5つの要素がそれぞれどのような明確な役割があるのかを確認していきます。

アカウントは、もっとも大きな単位

リスティング広告管理において、もっとも大きな単位は、アカウントです。アカウント以上の単位は、存在しません。リスティング広告を管理していく場合、だれしもがアカウントを作ることになります。

しかし、「アカウントって、どんなタイミングで作ればいいのだろう?」って、思いませんか。一般的に、アカウントは、企業ごとに作成します。もしくは、サービスごとにアカウントを作成してリスティング広告を管理していきます。

ちなみに、このアカウント部分には、支払い情報やログイン情報を登録しておきます。

1日の広告予算を管理するキャンペーン

アカウントの直下に位置するキャンペーンは、1日の広告予算を決定する場所です。「キーワードの入札単価をアップすることで、掲載順位を上げていきたい!」といった考えがある場合は、キャンペーン部分を操作します。

他にも、キャンペーン部分では、下記の要望に対応できます。

  • 特定の地域に対して、広告を配信したい。
  • 商品開発に合わせて配信開始日を調節したい。
  • 1ヶ月間のキャンペーンに合わせて、終了日を設定したい。
  • 広告表示オプションを調節したい。
  • キーワードの除外設定をしたい。

これらの要望は、すべてキャンペーン部分で設定できます。アカウントを組み立てる際は、自分が実現したいことややりたいことをどの部分で調整できるのかを知る努力をすると、自分で適切なアカウント構造を組み立てられるようになります。

ターゲッティングやキーワードを管理する広告グループ

リスティング広告を上手く組み立てたいと思うのなら、広告グループの役割や構造をしっかりと理解してください。ターゲッティングやキーワードを調節する大切な場所です。以前のリスティング広告の管理者は、1つの広告グループに対して1つのキーワードで運用すること推奨していました。

しかし、そのような管理方法ではなく、広告グループをまとめた方がアカウント全体を管理しやすくなるため、現在は、そのような手段が推奨されています。逆に、広告グループを細分化すると、どんな問題が発生すると思いますか?

万が一、設定したキーワードの広告ボリュームが少なかった場合、まったく評価を得ることができないため大きな機会損失につながってしまいます。つまり、コンバージョンが期待できる効果的なアカウントを作ることができなくなってしまいます。もし、アカウント構造の組み立てで判断が難しい状況であれば、広告グループでまとめていきましょう。

キーワード部分で配信を左右するきっかけを設定する

リスティング広告は、管理者が指定した条件以外で、検索結果に広告を表示されることはできません。そのリスティング広告の条件は、キーワード部分で決定します。そのため、スティング広告の管理者が設定したキーワードと検索エンジンに入力されるキーワードがマッチングすれば、広告が配信されます。

たとえば、“キーボード 購入”というキーワードをリスティング広告の管理者が設定したとすると、検索エンジンで同じように“キーボード 購入”と入力されると、リスティング広告が配信されます。

上記のようにキーワードの条件とマッチングすると、広告部分に設定された広告素材が呼び出されます。

広告部分で使用する素材やURLを設定する

インターネットで情報を検索すると、画面のトップ部分に画像やテキスト、URLのリンクが表示されることがあります。一般的に、このような掲載物を広告と呼びます。広告部分には、広告文やランディングページなどが登録されています。

リスティング広告の管理者は、広告部分を改善することでクリック率やコンバージョンが優れたアカウントを作らなければいけません。一般的に、ABテストで検証する際は、この広告部分の内容を変更しながら売り上げのアップを目指していきます。

それぞれの要素の関連性を高めていけば、少ない広告予算でも売り上げが自然と伸びていくため、費用対効果に着目しながらアカウント構造を見直してください。

リスティング運用で管理しやすいアカウン構造とは?

リスティング広告でどれだけ結果を出すことができるかは、すべてアカウント構造にかかっています。アカウント構造のパフォーマンスが悪ければ、良い結果を残すことはできません。

多くのリスティング広告の管理者は、この部分で大きくつまずいていてしまいます。なぜなら、自分自身で試行錯誤しながら答えを見つけ出さなければいけない部分だからです。ここでは、リスティング運用で管理しやすいアカウント構造とは、どういったものなのか言語化していきたいと思います。

自社にとって最適なアカウント構成を考えてみる

1点質問があります。それは、「リスティング運用でどのようなアカウント構造だと、管理がしやすくなりますか?」というものです。この回答の仕方によって、アカウントの組み立て方が変わってきます。

しかし、はじめてのリスティング広告の管理なら、このことについて明確に答えるのはかなり難しいと思います。なぜなら、あなたの勤める会社組織やアカウントを管理するメンバーによって、定義が異なるからです。

そのため、絶対にコンバージョンが出せる費用対効果の高いアカント構成というものは存在しません。まずは、自社で目指すべきものを明確化していきましょう。

アカウントの組み立て方を考えるうえでのヒント

管理がしやすいアカウントを考えるのって、非常に難しいですよね。基本的に、アカウントを組み立てるときは、下記の要素から判断していきます。

  • コンバージョンさせたいターゲットによる違い
  • 1件あたりの獲得上限単価(CPA)による違い
  • 1つの広告に支払える広告予算の違い
  • 商材の内容による違い

これらのさまざまな要素によって、アカウントの組み立て方が毎回異なります。そのため、アカウントの組み立て方に正解はありませんし、自社で答えを見つけていくしかありません。

しかし、リスティング広告のアカウントの組み立て方に答えは、存在しなかったとしても、考え方の基本的な概念は存在します。この概念を確立できていると、さまざまな商材をリスティング広告で出稿する際、自分なりにアカウント構造を組み立てられるようになります。

リスティング広告の管理がしやすいアカウントは、仮説が立てやすい

あなたは、とある商品やサービスを販売するため、リスティング広告のアカント構造を組み立てました。そのアカウントには、仮説がありますか?仮説を立てることができないアカウントは、非常に管理がしづらいです。

仮説を立てることができないということは、目的意識を持つことなくアカウントを組み立てている可能性が高いです。それどれの構造について、どのような目的で設定したのか説明できると、アカウントを成長させていきやすいです。

リスティング広告の担当者が持っておくべき仮説を立てる力

リスティング広告のアカウント構造は、仮説を立てることで適切に管理していきましょう。しかし、アカウントを組み立てるにあたり、仮説を立てるとはどういうことなのでしょうか。ここで、仮説を立てる能力の高い人は、どんなふうに物事を組み立てるのか確認していきましょう。

  • もっともコンバージョン数が多いのは、検索連動型広告の“キーボード”というキーワードである可能性が高い。
  • キーボードは、どのようなターゲットが1番コンバージョンする可能性が高いだろう。
  • 検索結果で検索されるであろうキーワードの検索ボリュームはどれくらいか。
  • 1日あたりのリスティング広告の広告予算は、検索ボリュームに対して妥当だといえるか。
  • 1件あたりの獲得単価(CPA)は、どれくらいの金額に設定するべきか。
  • キーボードのコンバージョン率は、どれくらいと想定できるか。
  • コンバージョン率から考えられる入札単価(CPC)は、どの程度まで許容可能か。
  • どのマッチタイプを選択すれば、もっともコンバージョンを増やせるか。
  • 部分一致の拡張なら、どのようなキーワードを検索語句として拾ってくる可能性があるか。
  • 部分一致や完全一致なら、どんなキーワードを設定しておくべきか。

もし、アカウント構造を組み合わせる中で、コンバージョン数が増えそうだと思うところがあるのなら、掛け合わせるキーワードを工夫してみましょう。また、広告表現やターゲット設定についても見直すと、コンバージョンを獲得しやすくなります。

仮説に対する結果に対して、適切に改善していこう!

仮説を立てながらアカウントの組み合わせを考えるのであれば、その結果から改善ポイントを探り、しっかり施策へとつなげなければいけません。リスティング広告を管理する際、あなたの作成した仮説は、あたることもあれば、外れることもあります。

もし、あなたが理想とする結果が出たのならば、同じ訴求方法でも別の表現に変えてABテストをしていく必要があります。たとえば、“激安”という表現に高い反応が得られたのなら、“オトク”という表現を試します。同じ方向性のキーワードでも表現方法が変われば、コンバージョン率が変わるかもしれません。

仮に、リスティングの仮説が外れてしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか?この場合、訴求の方向性をまったく違う方向に変えてしまうことが大切です。“オトク”という価格訴求がダメなら、“100台限定”など、希少性に訴求するなどして、理想の結果が得られるまで試してみましょう。

入札単価を上げれば、仮説が当たるかもしれない状況

リスティング広告を管理していると、「もしかしたら、現在の広告予算の一定額を投下したら、コンバージョン数が増加するかもしれない。」という状況が表れます。もし、普段から一定の売り上げが上がっており、利益が確定しているのなら、すぐに仮説を試してみるべきです。

なぜなら、仮説が当たっていれば、予算を投下し入札単価をあげればコンバージョン数が増加するからです。一方で、仮説が外れていた場合は、広告配信を停止するか、除外キーワード設定をおこないましょう。

その際、必ずどこまで予算を投下するのかということを事前に決めてください。リスクの許容範囲を決定しておけば、大きなマイナスを出すことなく、その範囲まで仮説を立てて検証できます。

リスティング広告のアカウント構成の見直し方

せっかくリスティング広告を運用するのなら、コンバージョンを効率良く獲得していきたいと思うでしょう。もし、今ひとつ結果が伸びない部分があるのなら、これから説明することに従って見直してみてください。

もしかすると、注力キーワードやマッチタイプを見直すことで、大幅に改善できる可能性があります。ここでは、リスティング広告のアカウント構成の見直し方について確認していきます。

注力キーワードを決定して徹底的に管理していく

リスティング広告のアカウントを管理するなら、常に5~10個程度の注力キーワードを決定してください。なぜなら、アカウントを運用すると、おおよそ5~10個程度のキーワードがコンバージョンを定期的に獲得するからです。

実際に、注力キーワードの中でも、もっとも売り上げが上がりやすいものをピックアップして、今以上に注力していくと、コンバージョンの発生効率が2倍以上に跳ね上がることがあります。本当に良い結果が出る場合は、10倍に達することもあります。

そのため、いかにリスティング広告内に眠る注力キーワードを発見できるかでアカウントの費用対効果が大きく変わります。

注力のキーワードの選び方とは?

注力キーワード選ぶべきといわれても、その基準がよくわからないと思います。もし、“こんなキーワードに予算を多く投下するべき”という明確な指針があれば、それに従いましょう。

しかし、そういった社内の方針が見当たらないのであれば、自分なりに注力キーワードになりえる指針を決める必要があります。ここでは、注力キーワードとなりえるポイントをご紹介します。

コンバージョン数によって注力キーワードを振り分ける

自社のアカウントで管理しているキーワードで注力すべきなのか判断するのは、決して難しくはありません。なぜなら、コンバージョン数によって注力キーワードなのか振り分ければよいからです。

たとえば、毎月10件以上コンバージョンが発生するキーワードであれば、注力キーワードと考えてよいでしょう。実際に、すべてのキーワードに対して、ABテストをするというのは、あまりにも非効率といえます。

常に、10件以上のコンバージョンが発生するキーワードを注力キーワードとして考えておけば、迷いなくアカウントを管理できます。また、注力キーワードをメインにABテストを実施した方が、無駄がなく管理がしやすいです。

注力キーワードが増えたら、数を減少させる

コンバージョンの獲得件数から注力キーワードを決定していると、管理する数が増加して、アカウントの管理が煩雑なものとなってしまいます。そのため、獲得件数でランキング化して数を制限してください。

獲得件数をランキング化すれば、どのキーワードが注力キーワードなのかがすぐにわかります。これで、どれだけコンバージョンが増えたとしても、どのキーワードにもっとも注力すべきなのかがすぐにわかります。そのため、必要以上にキーワードを取得し煩雑な管理とならないようにしてください。

コンバージョンが少ない場合は、計測範囲を広げる

リスティング広告の運用経験が浅ければ、毎月安定してコンバージョンが発生しないということもあるでしょう。そういう状況の中で、注力キーワードを決めるというのは簡単なことではありません。たとえ、1ヶ月間のコンバージョンが安定していなくても、6ヶ月間や1年単位で確認すると、いくつかのキーワードの成果が目立っていないでしょうか?

そこから、良い成果が出ている5個程度のキーワードを選び出せば、コンバージョンの発生件数が少なくても注力キーワードを見つけ出すことができます。

このとき、注力キーワードに試した施策が上手くいった場合は、アカウント内のすべてに展開していくことで、検証作業に無駄がなくなり、効率良くリスティング広告を管理できるようになります。

キーワードのマッチタイプを改善する

いくつか注力すべきキーワードが見つかったとしても、コンバージョンを獲得するために、あまりにも広告コストがかかりすぎてしまったら、1件当たりの獲得単価が上昇してしまいます。

それでは、費用対効果の高い運用とはいえません。ここでは、キーワードのマッチタイプを見直すことでコストを下げる管理方法について確認していきます。

完全一致と部分一致の入札単価の決め方

リスティング広告を管理する際、今ひとつ入札単価の決め方がわからなくて、すべて同一で管理していませんか?そのような管理をしていると、広告のパフォーマンスが低下してしまいます。

基本的に、完全一致には、キーワードの拡張をのぞみません。設定したキーワードに対してストレートにコンバージョンさせることを最大限に考えていきます。そのため、部分一よりも入札単価を高く設定します。

一方で、部分一致や絞り込み部分一致、フレーズ一致は、キーワードの拡張を求めることでコンバージョンを獲得するため、入札単価を低く設定します。

完全一致で設定したキーワードを部分一致で除外設定する

マッチタイプを完全一致で、“キーボード”というキーワードで設定した場合、部分一致の除外キーワードに完全一致の“キーボード”というキーワードを設定してください。その設定にしておくと広告費用が無駄になりません。

基本的に、注力キーワードを完全一致に設定し、それ以外のキーワードを部分一致に設定していれば、判断に迷うこともないでしょう。完全一致で追加したキーワードは、部分一致で除外設定を繰り返すだけですので、非常に組み立てやすくなります。

アカウント構造を改善し7以上の品質スコアを目指す

リスティング広告には、品質スコアという概念があります。品質スコアが改善されると、小さな入札単価で多くのコンバージョンを得ることができます。あなたの管理するリスティング広告が6以下のものがほとんどであるというのであれば、最低でも7以上を目指して改善していきましょう。

基本的に、ユーザー心理とマッチングする広告文を作成できれば、7以上を目指せる可能性が高いです。ここでは、品質スコアを7以上にするには、どうすればよいのかについて確認していきます。

数字を強調した広告文を作成する

広告文の作成に迷ってしまうのならば、型を作ってしまいましょう。今回ならば数字を強調した広告文の型を作ります。ある程度の型を事前に決めていれば、「どんな広告文を作成したら良いのかな・・・。」と判断に迷わなくなります。

ちなみに、数字を強調することでアピール力が上がり、信頼されやすくなります。また、数字を用いた広告文は、リスティング広告の管理初心者でも作成しやすく反応が得やすいです。

タイトルにメリットを入れた広告文を作成する

広告文のタイトルには、必ずメリットを入れてください。あらかじめメリットを入れることを想定していれば、今までよりもずっと広告文の作成が楽になるでしょう。そのメリットがライバルと差別化できるものであるのならば、クリック率が大きく上昇し、品質スコアが大幅に改善されます。

検索キーワードを入れて広告文を作成する

広告文には、必ず検索キーワードを入れてください。検索キーワードは、ユーザーにとって“もっとも知りたいキーワード”であるため、広告文に含めるようにしましょう。優れた広告文には、高い確率で検索窓に直接入力されるキーワードがそのまま入っているため、品質スコアを上げるためにも、しっかりと意識してください。

アカウント構造を組み立てる際、目指すべき品質スコアの値

コンバージョンの伸びが良い注力キーワードについては、7位以上を目指していきましょう。注力キーワード以外にも、固有名詞キーワードや商品名、社名でリスティング広告をかけるのであれば、8~10の品質スコアを目指して改善してください。

もちろん、広告文を変えるだけで品質スコアが上がるというわけではありません。設定したキーワードやランディングページに一貫性がなければ、どれだけ改善したとしても品質スコアが上がらないこともあるので注意してください。

グルーピングを改善することで、運用方針を見直す

今ひとつリスティング広告で結果が出ない状況なら、グルーピングのやり方が間違っているのかもしれません。グルーピングの正しいやり方を習得すれば、作業の中で目的意識がもてるようになり、非常に管理しやすくなります。

そして、正しいグルーピングが実施されていると、運用効率が自然と上昇するようになります。ここでは、グルーピングを改善することで、運用方針を見直す方法について確認していきます。

広告グループでやってしまいがちな失敗

広告グループは、同じ意味を持つキーワードをまとめてしまいがちです。確かに、同じ意味を持つものまとめると管理の手間が大幅に削減できます。しかし、注力キーワードも一緒にまとめてしまうと上手く管理できなくなってしまいます。

そのため、注力キーワードについては、別のキャンペーンと広告グループを作成することで、入札単価やその日の予算をコントロールしやすい状況を作りましょう。このように管理すれば、コンバージョン数の最大化を目指すにあたり、管理内容が煩雑化しません。

注力キーワードのキャンペーン管理を分ける

1件当たりの獲得コストが低く、毎月安定して10件以上のコンバージョンが獲得できているのであれば、広告グルーブが煩雑化することを避けるためにも、キャンペーンを分けて用意しましょう。

コンバージョン数の小さいものは、関連性をもつものでグルーピング

毎月、0件~数件のコンバージョン数のキーワードは、関連性をもつものでグルーピングしてしまいましょう。このとき、あまりにもコストが高いキーワードが含まれないように確認しながら作業を進めてください。

リスティング広告を掲載していく中で、毎月、安定してコンバージョンが獲得できるようになったら、別のアカウントで管理できる体制を整えていきましょう。ちなみに、どのキーワードが注力キーワードなのか、わからなくなってしまうことはないでしょうか?

キャンペーン部分に、“注力”と記載しておくと、すぐにどのキーワードが注力キーワードなのか判断しやすくなります。これで、定期的に確認すべきキーワードが一目瞭然です。

リスティング運用で管理がしやすくなるアカウント構造の組み立て方のまとめ

リスティング広告を運用していくのなら、どんなアカウント構造だと管理がしやすいのか明確化することから始めましょう。なぜなら、企業や管理者によって、管理がしやすいという言葉に対してイメージするものが異なるからです。

管理がしやすいアカウント構造である以上、仮説検証がしやすく、目的のことを実現できる仕組みである必要があります。特に、アカウントの構造で煩雑になりがちな人は、キャンペーン部分の名前の付け方のルールを自分で決めておきましょう。

それぞれのグルーピングが判断しやすい名称にしておくだけでも管理が楽になります。現在、どのような施策が実施されているのか把握できないようなアカウント構造になっているのであれば、良い結果を出すことができないので、すぐに見直しましょう。